■4枚組全46曲、ナイル・ロジャーズ本人の監修・選曲(ライナー・ノートも)で、同時期のプロデュース作品も数多く収録。未発表5曲、未発表テイク7曲、12インチ・ヴァージョン多数そして新たなリミックスも5曲収録という、大変充実した内容になっている。70年代後半にピークを迎えたソウル&ディスコ・ブームを代表するバンドが、ナイル・ロジャーズとバーナード・エドワーズ率いるシック。大衆性と革新性の奇跡的な共存という希有な魅力は、英国の新たな浪漫派ロックと、新たな路上のブラック音楽=ラップ/ヒップ・ホップを生む土壌にもなった。「ディスコ時代のブッカー・T&ジ・MGズ」ともいわれる個性的なバンドであった彼等は、1977年のデビュー直後にいち早くプロデュース・ワークを開始し、翌78年には自らの会社を設立。以降約5年間、二人がプロデュース、作・編曲を担当しレギュラー・メンバー達と演奏した楽曲群には「Produced by Nile Rodgers & Bernard Edwards for THE CHIC ORGANIZATION LTD.」と誇らしくクレジットされている。アメリカでは今も世代を超えた「団結の賛歌」として歌われるシスター・スレッジの「ウィ・アー・ファミリー」、ダイアナ・ロスの新たな面を引き出した「アップサイド・ダウン」、ブロンディのデボラ・ハリー初のソロ「バックファイアード」など、本ボックス収録曲の約半数はそんな「シック印」の作品群。未発表曲からは、最後に発売されたシックのアルバムの次作(!)として録音されていたものや、アルバム一枚丸ごとお蔵入りしていたジョニー・マティスのものなどを収録。本ボックスはタイトルの通り「第一弾」。第二弾、そして好評ならばその次も?という期待が早くも高まる。ワーナー・フランス編集。最新デジタル・リマスタリング。