視聴環境 16帖 洋室
《SB-RX30》
アナログプレーヤー Technics SL-D303 カートリッジ Technics 270C
CDプレーヤー Pioneer PD-F1007
プリアンプ Technics SU-A8
グラフィックイコライザー Technics SH-E6
パワーアンプ Technics SE-A7
個人的にはSB-RX30の120Hz付近が箱鳴りの様に耳につくのでグライコで
100Hzと160Hzを-1dB、63Hzを+2dBそれだけイコライジングしています。
●アナログ音源
オイゲンキケロ ロココジャズより
ソルフェジオ/スカルラッティのソナタハ長調、青春
録音現場は分かりませんが60平方メートルぐらいのスタジオでONマイクで録音したかの様に
その雰囲気まで感じ取れます。
各楽器の定位も格別です。
この口径ですから量感豊な低域までは届きませんがそれでも十分タイトで混濁感を感じさせない低音と
ピアノの粒立ちの良い音が非常に心地よくアナログ音源の良さを充分堪能できます。
●CD音源
ラヴェル ボレロ
冒頭の小さな音圧から始まりあたかも定規で引いたかの様に一定の傾斜でその音圧がクライマックスに
向かっていくその音場感と音の切れ味と迫力は圧巻です。
ステージはスピーカーの奥にも広がりそして音もスピード感を持ってどんどんリスナーに向かってきます。
オーケストラの各楽器の定位や音場感も本当に素晴らしくちょっと緊張感すら覚える程で
本当にこのスピーカーから出ているのかと我が耳を疑う程です。
《L100クラシック》翌日の試聴
アナログプレーヤー Technics SL-1500C (今回は非使用、意図的ではありません。)
CDプレーヤー Pioneer PD-F1007 ※上記と共用
プリアンプ Technics SU-C1000
パワーアンプ Technics SE-9600
●CD音源
主にジブリのCD
3Wayシステムの為SB-RX30に比較してボーカル域など若干厚みが増します。
低域は30cm口径の為量感はあるのですがどうしても混濁感がぬぐい切れず音楽を根底から
壊してしまいバランスも全体に崩れた音に感じます。
当時SB-RX50をブラインドテストで試聴した際、コンサートホールの扉の外で聞くかの様な印象を受けた
●●●トーンもこんな傾向の音がしていた記憶があります。
この辺りが若い頃経験したあのJBLの音と明らかに違うなーっと言う印象です。
一時期所有したL300のあの引き締まった低音と抜けのいいエネルギッシュなこれぞJBLと言える音とは
似ても似つかない音で10数年前からJBLはこんな音しか出なくなったのかと言うイメージはやはり払拭できません。
LE-8Tやオリンパス、ランサー101、4343などの往年のあの素晴らしい音が懐かしいです。
当時大阪日本橋のインポート商品を多く扱うちょっと敷居の高いお店で河口無線の店頭のショーウインドウには
LE-8Tの分解モデルが展示されていましたがいつも見入っていました。
いわば一度は手にしてみたい憧れのユニットだったのです。
ではなぜL100クラシックを購入したかと言うと旧バージョンで格安に購入できたのとそれでも
最後にJBLを所有したかったからに他なりません。
ですから店頭試聴に於いても「JBLのバッジをつけているなら最低でもこのぐらいの音は出て欲しいですね。」が
私の評価でありその割安感こそが購入の決め手でありました。
SB-RX30と切替ながらの試聴をしましたが音の切れ味、定位、音場感これらが切り替えた瞬間に
パッと広がりまるで別空間の様です。
L100クラシックは音が常にスピーカーの周りにまとわりついている様な印象でかつ
ビッグマウス的になりアーティストの音像がぼやけます。これはあのヤマハNS5000でも同様でした。
SB-RX30の場合は両スピーカーの間隔がステージだとするとその中央に等身大でピタッと定位します。
これだけでもリニアフェイズの神髄を味わう事ができます。
低域の量感はL100クラシックに一歩譲ったとしても全体のバランスやそれを支える低音の再現力、
情報量をトータルに判断しても手元に残すべきスピーカーはSB-RX30とそしてSB-RX50だと確信しました。
ちなみにメインで使用しているスピーカーはSB-AFP10でこれを音質判定の基準としていますが
SB-RX30/RX50の音質はさすがにSB-AFP10の様にまるでリスナーの為に目の前で演奏してくれる様に
生々しく鳴るスピーカーではありませんがそれでも共通性のある音質です。