【1】概要:
・西独SABA社が1950年代に製造した20cm口径の傑作フルレンジユニット を、天然木パイン集成材による後面部分開放型エンクロージャーにセットしたシステムのペアです。
・このユニットはSABAの最高傑作で「グリーンコーンフルレンジ」としてジャーマンビンテージの中で最も著名なユニットのひとつです。
・TIGGESの大型アルニコマグネット、超軽量コーンによる高速な音です。
・コーンは日焼けもほとんどなく鮮やかなグリーンを保っています。
・音は、特にクラシックの弦、小編成が特に素晴らしいと思います。
・またボーカル、声楽、1950~70年代のJAZZも得意なジャンルです。
【2】仕様
・型式:SABA Permadyn 19-200 5298 U8 5
・インピーダンス:5オーム
・実測DCR: 2本とも 3.9Ω でピタリ揃っています。
・最大外径:240mm
・円周部直径:202mm
・ねじ対角:215mm
・バッフル開口直径:180mm
・コーン:超軽量フィックスドエッジグリーン。
・マグネット:TIGGES アルニコ
・音質、能率共に良く揃っています。
・状態:片側のコーンに小さな修復跡があるほかは、フレーム、マグネットともに良好です。
【3】エンクロージャー・型式:後面部分開放型
・このユニットの能力を最大発揮させる方式です。
・音の抜けが非常に良く高レスポンスです。
・また後面にも音が拡散されますのでスケールが大きく、かつ柔らかい音が得られています。
・サイズ:幅27.6cm、高さ38.6cm、奥行21.0cm
・材質:天地側面は25mm厚の天然木パイン集成材、バッフル、裏板は針葉樹系プライウッドです。
・パインは節の無いA級グレード品です。
・天然木の響きは最高です。
・板厚、重量が有りますので不要な雑音は抑え込まれ、深くクリアな低音が安定して出てきます。
・外装:100、240番のサンドペーパーで研磨し、次にワトコのナチュラルオイルと600番のサンドペーパーで繰り返し研磨仕上げています。
・入力端子:2Pのハーモニカ端子でYラグ、またはケーブルむき出しが接続可能です。また画像の通り、バナナプラグ、極太ケーブルなどほとんどのタイプのスピーカー端子が接続可能な金メッキ金属削りだしのアダプター付きです。
【4】音
・以下の音質評価は主観ですのでご承知おきください。
・高音、低音とも良く出てきます。
・60年以上前に制作されたユニットは思えない新鮮な音です。
・音楽のジャンルを選ばず、見事な再生を実現しています。
・能率は高いので中小出力の真空管アンプに適しています。
・アコースティック系の音楽に特に向いています。
・クラシックの弦、モーツアルト、ヴィバルディなどは見事な再生を行っていると思います。
・1950~70年代のJAZZ, POPS、映画音楽などとの相性もピタリです。
・シングルユニットですので定位は最高です。
・音楽が立体的に立ち上がってきます。
【5】測定データ
(1)データ:
・画像10の赤線が周波数強度グラフです。
(2)特性の感想
・左右の特性、能率はよく揃っています。
・+-3dbの厳しめの評価基準で60-15000Hzが再生可能と読めます。
・全体的にシングルユニットとしては素直な特性で、音楽ソースを選ばずオールマイティに再生可能かと思います。
【6】ほか・スタンドは含みません。
・ブログ https://geo80002002.livedoor.blog/