【1】概要
・東独RFTが1970年代に製作したと推定されるRFTの130mm口径ダブルコーンフルレンジユニット、L2302が内蔵されたブックシェルフまたはモニターシステム、 RFT KOMPAKTBOX B 7151の整備済品ペアです。
・ユニット、エンクロージャー含めRFTオリジナルです。
・ユニットはダメージの無い美品です。
・L2302はRFT/VEBの13cm口径フルレンジの傑作であるL2301の性能向上バージョンユニットで、仕様・耐久性の向上が果たされた優秀なユニットです。
・大型マグネット、超軽量ダブルコーンにより構成されています。
・主観ですが、一般的な130mm口径ユニットとは次元の違う本格的なHi-Fiサウンドと思います。
・現在に至るまでの歴史上13cmフルレンジユニットとしては最高の構造、性能、音質と考えております。
・それくらい音が良いです。
・音は力強く、大音量でも歪が少なくオールマイティに音楽を再生できるようになっていると思います。
・特に低音の力強さ、歪の少ない高音は特筆されます。
・音楽ソースはボーカル、JAZZ、クラシックなどオールマイティに素晴らしく鳴ります。
【2】システム
・型式: RFT KOMPAKTBOX B 7151
・ユニット: RFT L2302
・インピーダンス:4オーム
・定格入力:6VA
・最大入力:10VA
・口径:130㎜
・コーン:ダブルコーン
・状態:コーン、フレーム、マグネットともに大きなダメージはなく、フレームには新品の輝きが残る美品です。
【3】エンクロージャー
・サイズ:幅=235mm、高さ=235mm、奥行き=195mm
・型式:密閉
・天地、側、裏ともに木目シート仕上げです。
・サランネット:黒のビンテージ布による前面カバーがあります。外れません。ユニットの保守、交換は裏板を外して行うタイプです。
・リード線:RFTオリジナル
・入力端子:2Pのハーモニカ端子を新設しましたのでスピーカーケーブルを簡単に、かつ確実に接続できます。
・状態:ヴィンテージ品ですので小さな傷、木目シートの剥がれがありますのでご承知おきください。
・レストア:内部清掃、ユニット清掃、再はんだ付け、新品入力端子の増設、外装清掃などの整備を行いました。
【4】音質
・以下は主観ですのでご承知おきください。
・かなりパワーを入れても音形は崩れません。
・さすが、スタジオモニターに採用されるほどの高信頼性ユニットです。
・能率は高いので小出力の真空管アンプでものびのび鳴ります。
・音声帯域が特に充実している感じで生生しいです。
・小型ですが、チャーリーヘイデン、レイブラウンなどの太く良く伸びる低音を見事に再生します。
・マーラー、ストラビンスキーなどの大編成によるオーケストラもきれいに分離した音で聴くことができました。
・高音はかなり高いところまで伸びていますので、アコースティックな音楽全般を透明感あふれる音で再生していると思います。
・点音源ですので位相特性が良く、大編成のオーケストラの再生においても、楽器の分離が良く、かつ奥行が良く出ます。
【5】企業紹介
・L2302ユニットにはRFT、VEBが併記されていますので、当時の複雑なドイツの状況を含めこれらの関連を説明します。
・第2次世界大戦後ドイツは東西に分割されました。
・東ドイツにおけるラジオやカセットレコーダー、ステレオやテレビなどの電化製品は、通常「ラジオ電信テクノロジー人民公社(VEB FUNKWERK)」で作られていました。
・これらの商品は最低限の生活必需品であるとは政治的には見なされておらず、贅沢品に見あう価格で、製品も西ドイツに劣らない、素晴らしいデザイン、品質のものが多く存在しました。
・RFTは、戦後、東側に残ったテレフンケンやシーメンスなどの音響機器メーカーの設備やエンジニアたちを集め、VEB FUNKWERKを中心に多くの組織を1つの国営企業集合体として統合された協会名称です。
・RFTはBroadcasting and Telecommunication Technologyの略称で、ドイツ民主共和国(GDR)におけるさまざまな通信会社の製造業者協会の名前です。
・会社の名前ではありませんので誤用に注意が必要です。
・従いまして、出品のシステム、ユニットは、VEBが制作しRFT協会で販売したもの、ということになります。
・RFTでは多くの優秀な技術者たちのノウハウを生かして、数多くのスピーカー、オーディオ機器が設計・制作されてきました。
【5】ほか・工房「アトリエHAL1953」でレストアした整備品です。
・転売品ではありません。
https://geo80002002.livedoor.blog/
・当工房が販売したシステムのメンテナンスは万全です。