世界最大の鶏ブラマの平飼い有精食用卵24個
ブラマは世界最大の鶏と言われていますが、羽の色のパターンが異なる多くの亜種があります。亜種によって卵の外観や卵黄の色調に違いはなく、殻の色は市販されている赤玉に近く、生体が大きい割に卵の大きさは通常のM~Lサイズで、格別に大きいわけではありません(写真2枚目)。
ブラマ種の鶏は、100年以上前にインド~中国から欧米にわたり、その大きさから採卵用だけではなく肉用種としても多数飼育されていた時代があります。しかし、他の鶏の種よりも生育に時間がかかり飼料代もかさむなど採算に合わないことから、現在では大規模養鶏場では採用されなくなり、主に欧米や東欧諸国で採卵用もしくは愛玩用に小数羽で飼育されているようです。他の鶏と比べて人に慣れやすく温厚な性格であることから世界中で人気があり、日本国内でも少なからぬ愛好者の方がいらっしゃいますが、国内で食用卵として販売されている例はまず見かけません。
平飼い養鶏では、弱い雌鶏が強い雌鶏にクチバシで攻撃されて傷ついてしまうツツキの現象が悩みの種ですが、穏やかなブラマではこのツツキが少ないのではないかと期待して繁殖の試みを重ねてきました。ツツキ対策には、雛の時点でクチバシを切り落としてしまうデビークという処置が行われている養鶏場が多いようですが、それ以外の対策を模索してきたからです。これまでのところ期待通りツツキはみられず、平飼い養鶏に最適な種の一つと感じています。食用卵としての人気が高まって日本国内でブラマを飼育する養鶏家が増えれば、アニマルウェルフェアにも貢献できるのではないかと考えて、ブラマの有精卵の販売に取り組んでいます。
鶏の餌については、酒米の精米過程でできる米粉を中心にトウモロコシ・サツマイモなどの穀類が50%余り、米ヌカやフスマ10%余り、魚粉10%、牡蠣殻10%、規格外の果菜や葉物野菜や刈り取った草などの緑餌10~20%(冬期1~3月は入手困難でほぼ0%)、ホンダワラなどの海藻の粉末2%、エゴマの搾りかす1%というのが基本で、時期によりオカラを発酵させたものを加えています。トウモロコシ・サツマイモ・規格外野菜などの緑餌・エゴマは自ら栽培したものと、近隣の有機・無農薬栽培農家の方からお譲りいただくものでまかなっています。
写真3枚目の鶏は、向かって左から、ブラマの雄、日本でも多く飼育され一般的なボリスブラウンの雌、そしてブラマの雌です。ブラマの大きさがおわかりいただけると思います。ブラマの大きさについては、亜種間の差は目立たず、血統による個体差の方が大きいと思います。当方で飼育中の個体では、ブルーブラマとダークブラマの雄に、他の個体に比べて一回り大きいのがいますが、他はほぼ同じ大きさです。写真4・5枚目は孵化後3~4カ月程度のブラマ(4枚目はブラック、ブルー、スプラッシュ、5枚目はパートリッジ・バフ・ダークの雑種とスプラッシュ)です。6枚目はダーク種のブラマの成鶏の雌雄です。すべて平飼いで、雌10羽に対して雄2羽以上で飼育しています。現在ダーク種の雌雄のみの鶏舎以外では、亜種の混合飼育状態です(雄は、ダークとダークに茶色の羽装が混じった雑種、スプラッシュ、ブルー、パートリッジ。雌は、ブラック、ブルー、スプラッシュ、バフ、ライトを、3か所の鶏舎に分けて混合飼育しています)。亜種の混合飼育の卵か、ダーク種のみの卵か、区別できるようにしてお送りしますが、24個のうちダーク種の有精卵は3~6個で、それぞれの個数等のご希望は承れません。なお、ダークのみの鶏舎の雄1羽が純血種ではないと判断して今年1月中旬にこの雄鶏を混合飼育鶏舎に移動しましたので、現在ダーク種の血統は保たれていると考えていますが、当方でもまだ2~5世代の繁殖歴ですので、血統については100%の保証は致しかねます。
採卵当日~翌日のうちに、プチプチを上下に敷いた紙パックに入れて梱包してお送りします。生食される場合は、到着次第冷蔵保存していただき、採卵日から14日以内(当方発送日から13日以内)にお召し上がりください。過去、宅急便でお送りした場合、100数十件に1件程度、到着時に一部の卵が割れていたことがありますが、割れ保障は致しかねます。産卵箱から取り出した状態のまま、洗卵せずにパッキングしますが、洗卵ご希望の場合は入札時に質問欄から『落札した場合は洗卵希望』とご連絡ください(その記載のみの場合、質問への返信は致しません)。
昨年末にヤフオクで落札・購入してくださったYou Tuberの『猛禽ファルコンハンター』さんが、受け取っていただいた卵の動画をYou TubeにUPしてくださっています。梱包状態などをご確認いただくのにご覧くだされば幸いです。『猛禽ファルコンハンター』×『ブラマ』で検索してみてください。ご本人のご了解のもと、ご紹介させていただきます。
最後に、孵化可能かどうかというご質問をよく頂戴しますが、公正取引委員会・消費者庁が承認している「鶏卵公正競争規約」というものがあり、鶏卵販売にあたって『有精卵』と表示して良いのは「雌100羽に対して雄5羽以上の割合で混合飼育し、自然交配で受精可能な飼育環境であること」とされています。当方では、平飼いで雄鶏を1割余りの数で混合飼育しており、上記の基準を満たしていますので、写真1にありますようにブラマの食用卵の販売にあたっては有精卵と表示しています。ここでいう『有精卵』の意味は、もちろん生物学的にすべての卵が有精卵であることを意味するものではありません。当方では、ブラマは自家繁殖していますが、当方で孵化率は時期によって6~9割ですし、有精卵を購入いただいた方で孵卵器に入れた方々からお教えいただいた孵化率はおおよそ3~8割ですが、なかには12個とも孵化しなかったと連絡をいただいた方もおられます。ヤフオクではあくまで食用としての有精卵として出品していますが、以上の内容をご了解いただきたく存じます。