身辺整理のため、ヨーロッパで集めたコレクションを手放すことにしました。ご理解いただける方はご入札ください。：

■ 藤田嗣治が友人の作曲家モーリス・ドラージュの『Sept Hai Kai』の楽譜の為に、表紙に版画を装丁しました。赤地に3人の黒い腹巻をつけた赤子が、円を描いてつながり、前かがみと後反りの左右どちら向きにも見える、面白い構図です。藤田嗣治の版上サインがあります。小品ながら赤と黒の絵柄が大きく描かれており、版画部分をアート・インテリアとして楽しめます。

■ 寸法は次の通りです。本紙に若干の薄い時代の黄ばみがあるものの、フランスの乾燥した空気と発売当時の包装のまま保管されていたのできれいに保たれています。1９２４年の初版です。
　　　〇　楽譜サイズ　約　高さ１７４ X 幅２７２ mm
　　　〇　版画サイズ　約　高さ１７４ X 幅１６３ mm

■ モーリス・ドラージュ（Maurice Delage,　1879～1961）は、フランスの作曲家。1903年からラヴェルに作曲を学び、その芸術サークル「アパッシュ」の一員となった。1912年、33歳の時、ドラージュはアジアに靴墨工場を持っていた父についてインドや日本に滞在し、当時のフランス人作曲家には珍しく、アジアの民族音楽の実態を現地で触れて知っていた。ドラージュの家には日本の文物で飾られた部屋があり、ストラヴィンスキーは「小さな博物館」と呼んで羨望し、自分でもウスティルーフの自宅を日本の版画などで飾った。ドラージュ本人の作品における日本文化からの影響は、1923年ごろに書かれて1925年の独立音楽協会でジャーヌ・バトリの歌、ダリウス・ミヨー指揮で初演された室内アンサンブルと声楽独唱のための『7つの俳諧』(Sept Hai-Kai)にあらわれている。7曲は題名に相違して、短歌が3曲、俳句が3曲で、加えて序として古今和歌集仮名序の紀貫之の「花に鳴く鶯 水にすむ蛙の声を聞けば 生きとし生けるもの いづれか歌を詠まざりける」に曲をつけている。ドラージュは藤田嗣治と親交があり、『7つの俳諧』の出版譜は、藤田が装丁を手懸けている。1958年に芸術文化勲章のシュヴァリエを受章した。（ウィキペディアより抜粋）

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