12歳の時にCash Moneyレコードと契約し「The Block Is hot」をプラチナ・アルバム、「Light Out」「500 Degreez」「The Carter」をゴールド作に送り込み、またシングル・ヒットとしても『The Block Is Hot』『Shine』『Go DJ』の3枚の♯1を記録しているLil' Wayne。今回は自身とCash Moneyによって設立されたyoung Moneyを通して初となる、待望のニュー・アルバム(通算5作目)を発表!制作にはおなじみのMannie FreshやDoe Boysを起用しつつ、ゲストとしてBaby, Lil' Mo…等他アーチストが参加!本作品は「The Carter」の続編ということもあってまたもやのヒットは間違いなし!
派手にチャートを賑わせる南部のラッパーが多い昨今、リル・ウェインの新作は珍しく商業的な欲を感じさせない。2004年作『The Carter』の続編と思しきタイトルだが、フタを開ければマニー・フレッシュではなく新進プロデューサーがズラリと並んだ全22曲。変な気負いのなさは、作品の佇まいだけではなく、ウェインのラップそのものからも感じ取れる。全体的に短く韻を畳み込むところに余裕が溢れていて楽しめるし、そんなラップの旨味を引き出すトラックも粒揃いだ。レゲエ調の“Mo Fire”や、セッション的な構成になっているロビン・シック作の“Shooter”(ぜひ生バンドで聴いてみたい!)、さらにエリックB&ラキムの“Paid In Full”をサンプリングした“I'm A Dboy”では、疾走するフロウが格好良すぎる一方で、リリックを原曲から引用する遊び心も披露。随所でハッとさせられっぱなしな、期待以上の会心作に仕上がっている。