Ximera(キメラ)はSagoとSonicのコラボレーションブランドです。大きくは、木工加工や塗装をSagoが行い、組み込みや電装系のデザインをSonicが行っているような印象です。こちらは代表的なモデルのArixiです。この個体は2024年のサウンドメッセにて展示されていたものです。触ってみて、特別によかったので仕入れました。ボディはサーモアルダーを採用。サーモウッドとは、木材を高熱で処理することで木材内部の水分や油分を調整し、高温高湿に対して強度を持たせたものです。元はフィンランドにおいてサウナの建築材として重宝されていたもので、Sagoが楽器用材として一般化しました。ネックはメイプルで、指板にはAltmate-Eという人工木材が使用されています。この人工木材は適度な硬さと質量があり、指板への適性は上々。Sago New Material Guitarsという名の通り、新しい素材を積極的に採り入れることは彼らのコンセプトのひとつです。そうした姿勢が強く見え、かつクオリティの面において高く、強い優位性を示しているところが素晴らしいですね。指板はコニカルラディアスと呼ばれるデザインで仕上げられます。コンパウンドラディアスと非常に似通っており、ローフレット側とハイフレット側で異なるラディアスに仕上げられています。(240-410mm)ピックアップはSonic Jupiter LJB-01を採用。基本的には60's JBのサウンドを基準としたもので、Bump of Chicken直井が実際に使用するなど多くのアーティストから支持されています。また、本機においてはノイズキャンセル用のコイルを併用しており、ピックアップ単体でノイズキャンセルされるようになっています。プリアンプにはSonic Bonheur BH-2Mを採用。ローミッドとハイミッドの2バンドEQと少々ユニークなデザイン。一般的なアクティブベースのように派手に音をデザインするというよりは、ミドルレンジのニュアンスをわずかにアレンジするような、パッシブ+αな印象。ブリッジにはボールエンド部分とサドル部分が分離したSonicのTri-Tone Separate Bass Bridgeを搭載します。本個体においてはエボニーサドルを合わせています。そしてピックガードはスパンコールをバック、アクリルをトップにしたものです。スパンコールはこの形のために裁縫されたもので、この形にカットしたものではありません。これらを熟練の職人である竹田氏が丁寧に組み込みます。納品前にも再度完璧な状態に仕上げていただきました。サウンド面においてはモダンなJBという印象。しかしながら妙な硬さ・タイトさはなく、音が速過ぎず、わずかにコンプレッション感の効いた弾むニュアンスを感じます。オープンな弾き心地は極めて4弦然としており、弾いていて楽しさを感じます。多くのミュージシャンにとって魅力的なものだと思います。新しいブランドですから、まずはぜひお試しください。付属品 :オリジナルハードケース文章:嵯峨駿介検品担当 : 岩井メーカー保証付き頑丈な段ボール箱で発送します。
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