状態…昭和35年1月初版。
60年前の漫画本ということもあり、状態が良いとは言えません。
全体に茶褐色に変色し、表紙シミ、カバー前面のヤブレ(左下千切れています)など、経年劣化によるイタミが大きな本です。
イタミがこれ以上広がらないように、保管には配慮が必要です。
あらかじめご了承いただきますようお願い申し上げます。
紹介…昭和32年から連載された「エプロンおばさん」の初刊本です。
さて来週の「ザサエさん」は…!
「となりのエプロンおばさん」
「エプロンおばさんは下宿屋」
「下宿屋と寮とは違うの?」
…の三本です。
現在、「下宿する」という言葉は残っていますが、「寮生活する」「一人暮らしする」ことがごっちゃになった意味合いになっています。
「エプロンおばさん」は下宿屋さん。
ここで登場する下宿屋とは、営利で自分の家屋に他人を住まわせて、食事・掃除・洗濯などの家事ぐるみで世話をする商売です。
それ専用の建物が存在する寮生活、賃貸物件での一人暮らしとは本質的に異なります。
現在ではおそらく、ほぼ絶滅状態にあるのではないでしょうか。
現代の視点から見ますと、下宿屋というのはとんでもなく大変なお仕事です。
24時間365日、赤の他人をひとつ屋根の下に住まわせ、朝食を作り洗濯をしてやり、来客があれば応対し、電話を取り次ぎます。個室ではありませんから、夜も帰ってくるまで待っていないといけません。
様々な事情で他人と同居している人は今でもいるでしょうが、さすがにこんな至れり尽くせりはないでしょう。
旅行に行けないのはもちろん、下宿人のためにいつも家にいないといけないし、自分自身のプライバシーがなくなってしまいます。
第一、知らない他人と同居するのですから、常にリスクが伴います。
それでいて報酬は…というと、部屋を空けとくよりはいい、ぐらいしか貰いませんでした。
昔と同じような「下宿屋」を現在やろうとすれば、一体いくらぐらい貰えればいいでしょうか?
どう計算しようと、家賃・食費・家事代行・接客・通信ほか光熱費・そしてやたらと長時間拘束の人件費…とても月10万とか15万ではやれないでしょう。
くだらないことをズラズラ書いてしまいましたが、下宿屋を舞台にした「エプロンおばさん」は、現代ではちょっと理解できないような、不思議な人間関係で日々のものがたりが進行します。
年頃の娘さんがいるというのに独身男ばかりを集め、その独身男たちが外で喧嘩をすれば飛んでいき、女性がたずねてくればお見合いかと上を下への大騒ぎ…。
まさに混沌として、取り止めようがありません。
上の娘さんは他で所帯を持っているので、おばさんは下宿人のうち誰かを下の娘と一緒にさせて、下宿屋の跡を継がせようと考えているんじゃないでしょうか。
「人間関係が濃密だった」などと単純にまとめられない昔の共同体。
日曜夜の「サザエさん」の時代錯誤感にウンザリしている方、「エプロンおばさん」でさらに思いきって昔の時代に飛んでみませんか。
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