コウルドンのアンティークのティーカップ&ソーサー、プレート3点セット5組の出品です。
コウルドンはかつて英国に存在した高級陶磁器食器の工房で、元をたどると1808年に創業者のジョブ・リッジウェイが二人の息子ジョンとウィリアムを共同経営者としてコウルドン・プレイスに工場を構えてボーンチャイナ製造を始めたところまでさかのぼる事が出来ます。
この頃の社名は節目ごとに細かく変わっていますが一般にリッジウェイとして知られています。
華やかな花絵や伊万里柄に定評があり、金彩も線が太く贅沢に金を使った作品が多い事が特徴で、特に1840年~50年頃には磁器事業が発展し王室御用達にまでなっています。
1850年代~60年代に経営者が大きく様変わりしたことで1862年より社名をリッジウェイからブラウン=ウエストヘッド&ムーアと改称、北米市場を意識した薄く仕上げた磁胎と金彩を多用したアメリカ人好みの豪華な作品へとデザインをシフトさせたのが時代の波に乗り、ティファニーなどとのコラボ製品も多く残っています。
1905年に社名をコウルドンと改称、最終的にウェッジウッドに吸収合併されています。
今回出品の作品は1905年~1920年ごろのもので、こちらも大変にコウルドンらしい金彩を多用した絢爛豪華な仕上がりになっています。
全体に金をふんだんに施されていますが、ひときわたっぷりと手描きで金を載せた縄状装飾のロープハンドルとペディスタルが特徴で、コウルドンの前身のブラウン=ウェストヘッド&ムーアの頃からのデザインです。
またプレート1枚のみプレート中央部分も金彩で装飾されており、このプレートのみ上位グレードのパターンの作品であったようです。
コウルドンのお品はお茶が美しく映える事で定評がありますが、こちらの作品もその例に漏れず、特に紅茶を注いだ時にその真価を発揮してくれることでしょう。
カップ 直径9㎝(ハンドル含まず) 高さ6㎝
ソーサー 直径 約14㎝
プレート 直径 約18㎝
器の状態は製造時(焼成時)に発生したと思われる染みや使用に伴う若干の擦れなどはありますが、磁胎のヒビや欠けなど、特筆すべき問題点は見当たりません。
磁胎を指で弾けば金属質の音が鳴るサウンドコンディション、アンティークの陶磁器としてはこれ以上ない状態です。
この当時の陶磁器の特徴や仕様として、焼成時に発生する微小な褐色や黒の染み、使用に差し支えない範囲での個体ごとのわずかなサイズや重量の差や歪みなどが挙げられます。
これらは無いに越したことはありませんが、100年以上昔の技術では致し方のないものという扱いであることをご承知おき下さい。
アンティークのお品ですが、実用も十分可能でしょう。
とはいえ製造から100年以上経った器ですので、現代製の食器よりも丁寧に優しく扱われることをお勧めします。
例):使用前の予熱の際に、ティーカップに水を4分の1くらい注いでからお湯を注いで予熱をする(急激な温度変化の緩和)などの対策をとることで、破損の可能性を低下させることができます。またカップを扱う際も、テーブルクロスをはじめ厚めの敷物を活用し音をたたせないようになるべくそっと置くなど。
※ただしこれで破損しないことを保証するものではありません。
発送に関してはヤマト運輸にてお送りします。
梱包の際はカップとソーサー、プレートをそれぞれ別に包んでクッション材をたっぷり使って梱包します。
カップとソーサー、プレートをそれぞれ別に包むことで、ソーサーやプレートにかかる負担を減らすことができます。
また点数が多いため梱包に少々お時間を頂きますため、通常は2日~3日のお時間を頂く所、念のため発送までの期間を長めに設定しております。
入札に当たっては、ノークレームノーリターンの原則にて入札ください。
このお品は中古品であって新品ではないこと、写真と説明が全てですので、これらを熟読・ご確認の上で入札下さいますようお願いします。
また価格交渉や領収書の発行についても対応しておりません。
落札から24時間以内の取引連絡と、48時間以内のお支払いをお願いします。
時間内の取引連絡あるいはお支払いがない場合は落札を取り消し致しますので、ご注意下さい。
(2024年 5月 18日 12時 30分 追加)参考までにこのお品をアンティークディーラーが販売した際の相場はおおよそ1セットあたり3万円ほど、5セットだと15万円あたりになろうかと思われます。
アンティークディーラーでの買い取り価格は5セットで7万円~8万円あたりといったところでしょうか。
近年このクラスの作品は日本はもちろん英国や米国でも出物が非常に少なくなっておりますが、それがまとまった数で市場に出てくる事はさらにまれになってきております。
滅多とない機会ですので、どうぞお見逃しなく。