真空管ラジオ シャープ　5X-76型

■昭和31年頃の製造　2バンド MT管トランスレス 5球スーパー

　コンパクトで丸みあるボディはどこかヨーロッパセンスをまとった レトロで可愛いラジオです
　私感ですが その優れたデザインは同時期のプラスチック小型機の中では No.1と思っています
　どこに置いても良く似合い現代の機器では味わえない魅力いっぱいのラジオです

　カラーバリエーションは ベージュとモスグリーンの 2タイプありと言うべきところですが毎回
　微妙に色の違いがあり中間色の時もありました、今回は紛れなくモスグリーンですね

　キャビネット裏のシャーシーを留めるネジ穴の一つに割れがありましたが確りかみ合いましたので
　接着剤で修復しました、十分な強度になっていると思います
　その他としては経年の小傷程度でしたので 気合を入れたコンパウンド掛けで概ね綺麗にツヤを
　回復できました

　オリジナルの10㎝PDはコーンが日焼けとシミで汚れていますが動作は問題無く綺麗な音で鳴って
　くれました

　内部の修復作業は バリコンの洗浄とコンデンサー全数(チタコンは残し)交換しました

　外部機器接続端子は元々なかったものですが 背面に3.5φジャックを付けましたので
　スマホやカセット等の外部機器を手軽な接続でお楽しみ戴けます
　 この回路はAC100Vからは絶縁していますが　使用できる機器は電池で動作している状態のもの
　限定とお考えください、充電電池でも充電中は不可となります

　ラジオとの切替スイッチはありませんが3.5φジャックに機器を差込めばラジオの音声は消えます
　コードのみを挿し込むとブーとか大きなノイズが出ますが これは正常な動作であり機器が繋がって
　あればノイズは出ません

- ------------------------------------------------------------------------------------------

■修復
・キャビネット　コンパウンド掛け

・ボリューム　 オリジナル品OHです
・OSC IFT以外　全コンデンサー(チタコン以外)を交換しました
・外部機器用 　3.5φジャックを設置　CDやスマホ等 手軽に接続できます

・背面にイヤホンとスピーカーを切り替えるスイッチとジャックがありましたが 現代のイヤホンでは
　使用できない形状のため 廃止して 残ったスイッチをトーン切替用としました LO⇔HIの切替になります

■交換品目
　ACコード、ペーパーコン ケミコン全数、バリコンゴム、ダイヤル糸、アンテナ線、3.5φジャック
------------------------------------------------------------------------------------------

■性能
　MW、SW共 感度は良好です、オリジナルの4吋PDスピーカーは汚れはありますが音は綺麗です
　地域や建物による受信困難の場合は アンテナ線を延長して窓から出す 等　お試し下さい

　受信帯域
　MW 535kHz ～ 1605kHz
　SW 3.9MHz ～ 12MHz

■使用真空管
　12BE6 12BD6 12AV6 35C5 35W4

------------------------------------------------------------------------------------------
■寸法
　 幅 26 Cm 高 15.5 Cm 奥行 12.5 Cm (つまみ含まず)

■到着時の動作は保障致しますが、以降の不具合や外観については保障できません