『◆クモガタ ガガンボの一種・野外品ペア』です。これまで標本として見たことがなく、所持することを希望される方も居られるかと思い、出品します。
本2024年の北海道富良野市産で、3種分布していると聞きますが、いざ調べようにも北隆鑑の大図鑑に載っておらず、文献を集めることもできず“クモカタカカンホsp.”とします。
脚が力強く腹端が丸い方は雄で、よく見ると巨大な把握器が見て取れます。台紙の幅は6mmです。
◆生息状況は決してレアではありませんが、“真冬にだけ現れる”という生態が非常にロマンチックです。快晴の日でないとその姿を現さず、森林内の雪上を意外に速く歩きます。
当該エリアは1月下旬から2月上旬の、いわゆる本種の旬の時期には晴れにくく、条件の良い日には採集が可能ですが、実際の採集適日はシーズン中に数日といったところでしょうか。
◆通常の双翅目同様に後翅の名残として平均棍を備えていますが、前翅の名残はそれより小さく目立たない、痕跡のみというアンバランスさは不思議で、自切や自虐遺伝子などの研究はまったく行われていないと思われ、生物多様性や適応について考えると非常い興味深い種群です。
平均棍については、とある文献に「歩行の際にバランスを…」との記述も読みましたが、観察していてそれはまったく感じません。実際に、平均棍の形状は細長く、軽そうで、支える柄も短くあります。そして、乾燥標本にまで仕上げるのは、異常に神経を使います。
◆すぐに死亡してしまうので雑に扱うと帰宅するまで持たない。少しでも温度と湿度が高めだと、死亡して溶けます。ちょっと放置すれば乾燥や死後硬直。。。ようやくタトウに乗せても、如何せん関節の弱いガガンボで、当方の腕と丁寧さの未熟さも手伝って、整形はご覧の通りです。
さらに、タトウから台紙に移動する際に雄左中脚が破折したため、水性ボンドで固定しました。雌右前脚の節は、折れているように見えますが曲がっているだけです。よって、パーツの過不足はありません。
◆本出品は、生体ではなく乾燥済みの学術標本です。現在燻蒸中で、揺れを抑えた箱を利用し、そのままご自身の標本箱に刺せる状態で送ります。各個体には日本語と英語の両面ラベルを完備し、国内のみならず海外にも通用する学術標本と自負します。中にはすでに紙媒体等で紹介した個体もあり、今後も写真を使用する場合がありますことをご了承ください。
◆発送は国内のみで、出品取消や早期終了をする場合がございます。発送にはゆうパックの匿名配送を利用しますので、落札者様の方からお名乗りのない限り、当方に開示される個人情報は都道府県と郵便番号のみです。当オークションを利用して、資料標本の有用範囲を広げたい所存です。何卒よろしくお願いいたします。
◆追伸◆カタカナ表記だと “くもがたががんぼ”が“くもかたかかんほ” になってしまいます。試行錯誤の結果、前半4文字で分書することによって、かろうじて表現ができております。お見苦しいところ、申し訳ございません。3つのエディタで編集したものを、4つのブラウザでアップロードを試みたものの、結果は同じだった事実のみをここに報告いたします。
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