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自宅保管の品です。大変美品ですが古いものですので、表紙など若干の経年劣化はございます。画像にもありますように、裏表紙上部にごく小さな折れがございます。ご理解頂ける方にご入札をお願い申し上げます。
漫才の求道者にして、暴力沙汰をくり返す破天荒な芸人横山やすしの五十一年の生涯を、著者自信の親交を通して描ききった傑作評伝
無名の二人
「漫才のために生れた少年」
1974 秋
漫才史の中のやすし
色川武大のいる風景
対面まで
映画化をめぐる憂鬱
のるかそるか
やっさん
1982 秋
嗚咽
不安
禁煙スタジオ
「漫才が下手になる…」
有頂天のとき
不意の告白
胎児殺し
ピーク時を過ぎて
1986 夏
偽善と偽悪
酒をめぐって
甘え
バラは贈らんでくれ
謎の事件
突然の死
やっさんのいない大阪
登場する方々
丹波哲郎 笠原一雄 西川きよし 木村政雄
飲酒運転事件 暴行事件 ジャッキーチェン
岡田茂 金子信雄 黒柳徹子 曽根中生 杉浦直樹
甲斐智恵美 なぎら健壱 小柳ルミ子 桂千穂
内藤誠 天尾完次 高新太郎 荒木経惟 久米宏
ビートたけし 大島渚 由利徹 石堂敏郎 田村孟
宮川左近 林信夫 沢田研二 藤純子 香川登志緒
吉川潮 世良公則 藤岡琢也 長谷川和彦
古今亭志ん朝 佐藤陽子 池田満寿男 峯岸徹
近田春夫 ツービート ダディー竹千代 水戸黄門
矢沢永吉 のりおよしお 紳助竜介 阪神巨人
ザ・ぼんち やす子けい子 B & B 坂田三吉
澤田隆治 ダイマルラケット エンタツアチャコ
横山ノック チャップリン 山田五十鈴 林正之助
花菱アチャコ 砂川千丸 漫画トリオ 上岡龍太郎
財津一郎 笑福亭松之助 ミヤコ蝶々 エノケン
笠置シヅ子 コント55号 萩本欽一 坂上二郎
宮崎駿 市川右太衛門 中村嘉葎雄 高倉健
吉永小百合 風間杜夫 中田カウス 桂米朝
中邨秀雄 植村直己 笑福亭仁鶴 花桔梗
松山千春 吉本興業 松竹新喜劇 大阪梅田花月
山城新伍 西川ヘレン 桂文珍 山田邦子
片岡鶴太郎 民族派右翼 野村秋介 風の会
宮崎学 三宅裕司 山藤章二 レッツゴー3匹
糸井重里 筒井康隆 小林信彦 トミーズ雅
ほか多数
桑名正博を舎弟扱い
アンルイスについて、あんな女別れろ!と意見
勝手に脚本に息子の木村一八の名前を
生放送前にボートレースに出て事故〜歯欠けで出演
わし ヤクザの友達多いからね
住所録はほとんど 組事務所
夜中に「わしの家には来られんのか、ボケ!カス」
師匠の横山ノックに「お前か、このハゲ!」と激怒
無免許運転でタクシーと接触し、暴力を振るう
朝の4時に電話してきて話をしてもいいか?
紳助に「わしの跡継ぎはお前や」暴力沙汰後継者として
松山千春の言葉遣いが悪いと降板、後釜に横山やすし
ほとほとあきれた女性マネージャーがやすしを思い切り殴る
女性リポーターに「おいコラ姉ちゃん」と詰め寄る
またしても 酒気帯びでバイクと衝突、吉本首になる
深夜に顔の形がないぐらい変形して発見される
謎となった横山やすし暴行事件
レビューより
何とも、やりきれない読後感だった。
やすしさんは漫才の芸はまさに天才的だったと思う。その臨機応変さ、動き、しゃべり。しかしその分、日常生活を営む能力にやや欠ける部分があったのかな…と。これでは周囲の人間は大変だったと思う。特に家族は。そして仕事で関わる人たちは。
同時に、どうしてやすしさんが破滅型の人生を歩んでしまったのかと考えると、とても繊細だったことも要因の一つだったのかな…と。強いキャラクターを演じなければならず、自分自身もそうありたいと望んでいたのかもしれないが、しかし実際の自分自身はそうではない。理想と現実のギャップがやすしさんを苦しめ、歯車を狂わせたのではないかと感じる。
やすしを見直す一冊
2015年4月29日に日本でレビュー済み
これまで著者の『おかしな男 渥美 清』や『テレビの黄金時代』を繰り返し読み,
その子細な観察力と,メモを基本にした執筆方法に圧倒されるとともに,
相手(特に,一時期の友人とされる渥美)に対して過剰なほどに突き放した接し方に驚いた。
今回の『やすし』については,過去何回か連載中に読んだことがあったが,
関西芸人に対する著者の見方に興味もあり,一冊通読した次第。
著者の戦前からの芸能への知識のみならず,
芸能界(というかテレビ業界)に籍を置いたからこその評伝でもあるが,
特に自身の作品の映画化での,やすし主演という思い入れがかなり大きく,
冷徹ともいえる渥美との交わりとは対照的なのにも驚いた。